富谷地区東部にある富谷牛乳株式会社。平成10年までは牛乳生産を行っていたが、現在は乳製品の販売業者となっている。
始まりは1949年。富谷684番地に富谷牧場として大地主だった中田繁が創業した。中田氏は戦後GHQの農地改革で大半を喪失し、残った山間部を維持するためのチャレンジだった。
経営は上手く行き、1958年には学校給食へ参入。町政にも手を出し、創業者の息子である中田清一、孫の中田裕は岩瀬町の町長を務め、ひ孫となる中田拓也も現在桜川市議会議員を務めている。
現在は主に古河市にあるトモヱ乳業の牛乳を販売しているが、そこの経営家の中田氏は中田清一の弟の家系。富谷牛乳は1998年からは牛乳製造をトモヱ乳業に委託し、2001年には富谷牛乳名義の牛乳製造を廃止してトモヱ乳業名義の牛乳を扱うようになった。弟の会社に食われた形だ。
それでもなんやかんや今でも富谷牛乳という会社は存続に成功している。それだけでも会社は上手く行っているといっていいだろう。
岩瀬町政と密接に関係する上流一家だ。
