山口地区の通り沿いに巨石があり、その石の割れ目から1本のヤマザクラが生えていた。これは古くから石裂桜と呼ばれ、江戸時代来の桜川十二名品の一つに数えられている。
しかし、桜シーズンとなった今見ても、桜らしき木は生えていない。木は生えているが、蕾が全く無い。ストリートビューを見ると、2014年から2022年の間に枯れてしまったようだ。
桜保全のリソースが磯部と高峯に集中してしまった結果、この地の桜名所は保全対象から外れた。桜の名所の一つだったこの地は完全にオワってしまったようだ。
ちなみにこの裏の山は、山砂が採れるためガンガン削られている。石割桜の数m先はハゲ山だ。
他人の商売なので口出しできないのだが、この名所は石ごと消えてしまう日もそう遠くなさそうだ。
桜があった頃は有名な場所であったためか、脇には大量の石碑が立っている。石を割ってまで生える生命力にあやかろうとしたのだろう。