春休みでとんでもなく暇だったため、何しようと思ったとき1つ気づいた。
「自分、真壁に行ったことない」
一応正確に言えば、真壁を目的地としたことがない。同じ桜川市でも真壁は関わりがなく、完全に他所の街。行く気もなければ用事もない。
しかし今日はとんでもなく暇。とりあえず行ってみよう。
真壁小学校
午後一番の桜川市バスに乗り、降り立ったのは旧真壁小学校バス停。かつて岩瀬小学校より大きかった、真壁小学校の名残りを見に行った。
これが真壁小学校の跡地。体育館とプールは残るものの、校舎は跡形もない。校庭は高齢者のゲートボール場となっていた。
岩瀬小学校も数年後にはこうなると思うと、やってられない気持ちになる。
プールは現在チョウザメの養殖に使われている。なかなかいい使い方だ。実際かなり良い値段で売れるらしい。
小学校の体育館は真壁第二体育館として利用されている。確かに小学校の体育館は教育活動だけでなく、スポーツ少年団の練習場所としても利用されている。簡単に潰すわけにはいかない。
桜川市役所 真壁庁舎
ここが真壁の行政の中心。
写真は撮ってないが、桜川市合併を合併協議会長として推進し、真壁の生き残りのために見事、岩瀬町・大和村を巻き込むことに成功した平間小四郎 真壁町長の顕彰碑もある。岩瀬では知名度ゼロだが、真壁町民からしたら英雄なのだろう。
一応名誉市民らしいが、名誉市民とは「市の発展に著しく貢献した方」「広く市民の敬仰の的になっている」を満たす人のこと。平間氏も、同時に名誉市民となった中田裕氏も、その資格があるとは到底思えない。
ここには市役所の商工観光課や農林課などのほか、桜川市観光協会や教育委員会も入っている。
計画通りに市役所機能が大和に集約されると、ここは支所に格下げされる。同時に岩瀬も格下げされてしまうが、偏った組織配置を一掃できると考えれば悪くないのかもしれない。
庁舎の敷地内には、笠間藩の藩主だった浅野氏の石像がある。真壁は長く笠間藩の支配下にあったため関係が深いらしく、この石像は大正時代に作られたものを2017年に伝正寺から移設したものとのこと。移設は思ってたより最近だ。
真壁の街並み
真壁庁舎を出るといよいよ真壁の街並み。
街はそこそこ整備されているが、平日というのもあり誰も歩いていない。私にとっては自由に見物できるのは気楽なので良いが、観光地を目指す街としては褒められたものではない。
街をひと通り見て回った。観光客どころか人間すら殆ど見なかったが、建物はそこそこ良い。
見るだけで終わりのスポットが多かったり、飲食系の店が手薄だったりなどの問題点(かつ、改善が難しい)もあったが、良いとこはしっかり良かった。ポテンシャルはありそうだ。
真壁伝承館
用はないが折角なので伝承館へ。歴史館と図書館、多目的ホールがコンパクトにまとまっている。町のど真ん中にある割には小さすぎる気もするが、真壁はこれくらいの大きさが丁度いいのかもしれない。
実際初めの計画ではもっと大きな施設になるはずだったが、景観面で問題があるとする市民の反対で小さくなった経緯がある。
真壁駅跡
自分の趣味として、気になるのは駅跡。りんりんロードは何度も通ったが、街側から駅跡を見るのは初めて。
真壁駅は鉄道廃止後も駅前広場から路線バスが発着していたが、2011年に全廃。駅前広場が用済みとなったため、老人ホームを建てたようだ。
現在、ここが駅前だった名残は駅前商店と横断歩道くらい。諸行無常だ。
真壁城跡
そろそろ桜川市バスに乗らないと帰れなくなってしまうので、真壁城跡を見たら帰ることとした。
もちろん真壁城跡も初めてだが、直前の真壁伝承館である程度の情報は収集できた。
伝承館に行っておいて本当に良かったと思う。まだ城趾は整備途上なので、一般人には土地の凹凸くらいしか見るものがない。事前情報があることで、初めて戦国時代を想いながら見て回ることができた。
これから上曽トンネルの開通を控え、真壁城跡の整備も進むものと思われるが、完成形がどんなものになるのかは純粋に気になるところだ。
小田城のように歴史学習施設付きの総合公園として整備するのか、城趾復元に徹した公園となるのか。後者なら城好きしか来ず集客は難しいだろうが、前者は整備する金が無い。
正直な感想
時間が来たので真壁城跡バス停に移動
バスは大和庁舎やら工業団地やら地域医療センターやら色々寄って、岩瀬まで50分かかった。
半日歩き回って、真壁の観光資源を目で見ることができた。
歩き回ってて思うに、真壁は良い街だけど、「他所の街」。同じ桜川市でも我が町とは到底呼べないし、歩いていても親近感は沸かなかった。まだ下館や笠間のほうが親近感がある。
やはり岩瀬は岩瀬、真壁は真壁。
もちろん応援はするけど、これからも余所者として真壁を見守っていきたい。