
泉町で京成百貨店や水戸市民会館と同じくらいの存在感を放っている中央ビル。水戸の古豪企業である伊勢甚本社が所有している。
中央ビル


建物は1971年竣工の地上8階地下2階建て。東日本銀行や川又楽器店が入居しているほか、伊勢甚の中央診療グループとして内科・歯科・薬局が入居している。
しかし今の中央ビルは2代目のもの。これ以前にも中央ビルが存在した。
初代中央ビル

初代中央ビルの竣工は1964年。地上7階地下1階の立派なものだった。
しかし完成6年後の1970年12月に地下一階から出火。ビルは全焼し、死者2名負傷18名を出す大惨事となった。原因は防火管理未選任・消防計画未作成などの杜撰な管理とされている。

特異火災事例として、今でもネット上に資料が残されている。
そして火災から12か月で解体・建築を経て完成したのが今の2代目中央ビルだ。
フロア案内

ビル内は5階が空いているほかは一応各フロアにテナントが入っており、築年数を考えればまだよく埋まっている方だ。
パンフレット




1階ロビーにはビル案内のパンフレットが用意されている。デザインに少し昔っぽさを感じたので年代を探りながら見てみると、地図にみずほ銀行(2002.4~)と関東銀行(~2003.4)があるので大体20年前のものと推測できた。
ちょっとパンフレットを擦りすぎてしまったのだろうか。物持ちが良いにもほどがあるが、パンフレットとしてはよくできている。




一方、最近に作られたと思われる入居募集の知らせはコピー用紙2枚のチープなもの。耐震診断が20年以上前(東日本大震災以前)というのは何とも言えないものがある。
それでも伊勢甚は空き状態を打開するためにいろいろ手は打っているようだ。
東日本銀行水戸支店


中央ビルのイメージに必ずついてくるのが東日本銀行。1階の大部分を使用している。
東日本銀行は今でこそ日本橋に本店を持つが、ルーツは茨城にある。1924年の発足から1952年までは常磐無尽銀行として水戸に本店を構えていた。

支店名の表示は訳がわからないことになっている。ブランチ・イン・ブランチ化による合理化を進めまくった結果、水戸支店内に下館支店、太田支店、古河支店、大宮支店、ひたちなか支店が入る6in1状態となった。
下館を吸収したのもあれだが、古河支店まで水戸のブランチ・イン・ブランチ化するのはいくらなんでも無理があるだろう。

泉町1丁目で50年以上鎮座する古株。現時点で建て替えの話は出ていないが、老朽化も来ていることだろう。
いつまで泉町に伊勢甚マークを残せるだろうか。